1995-10-16 第134回国会 参議院 予算委員会 第2号
フローティングシステムは当然いろいろな変化があります。ただ、御案内のように、余りにも過激な変動というのはその国の経済のみならず世界全体に大きな影響を及ぼすわけでありますが、その辺で目標相場圏の設定というようなアイデアは話されませんでしたか、お尋ねいたします。
フローティングシステムは当然いろいろな変化があります。ただ、御案内のように、余りにも過激な変動というのはその国の経済のみならず世界全体に大きな影響を及ぼすわけでありますが、その辺で目標相場圏の設定というようなアイデアは話されませんでしたか、お尋ねいたします。
○中曽根内閣総理大臣 為替相場の問題は、各国それぞれの事情、それから国際関係、あるいはそれを背景となす政治的ないろいろな現象、そういうものの総合性の上に、今度は投機業者の思惑等が短期的には入ってまいりまして動いていくものでありまして、自由経済でいわゆるフローティングシステムをとっているもとにおきまして、幾らにするとか幾らがどれぐらい続くとか、そういうようなことを予見するということは余り適当でない。
私は、為替の調整という問題は、自由経済下でございますから、政府が乱高下が起きた場合に介入するということはありますが、やはりこれは自由経済の流動に任せる、いわゆるフローティングシステムというのはそういう精神からできているものであると思っております。 しかし、先般来の情勢を見ますと、乱高下の現象が見られたために、各国政策協調の成果といたしまして、介入も行い、是正措置も努力してきたところでございます。
○国務大臣(中曽根康弘君) いわゆるフローティング制度のもとにおきましては、経済のファンダメンタルズを正確に反映するということが好ましいし、ある一定の時間を置けばそういう方向に馴致されていくという考えに基づいてフローティングシステムというものが作用している。
○国務大臣(中曽根康弘君) 我々は自由経済を信奉しておりますから、今の状態は英語でよく言われますが、マネージド・フローティング・システムとかあるいはマネージドフレキシビリティーとか、そういうような情勢で今流れておるし、それでいいと思うんです。それで、できるだけ各国のいわゆる経済ファンダメンタルズが反映するような形で円ドルあるいは国際通貨関係が実現していくことが望ましい、そう考えております。
○国務大臣(中曽根康弘君) いわゆるフローティングシステムをとっておるところでございますから、相場がどういうふうになるかということは市場の実勢によって決められるべきもので、政府がとかく言うべきものではないと思います。 ただ、政府といたしましては、余り急激な変動が起こりますとそれが経済関係にショックを与える危険性があります。
そういうようなことも踏まえて、今後の世界の通貨体制というものをどういうふうにすべきか真剣に検討すべき段階であり、今までの全く野方図なフローティングシステムというものから、この間の成功を踏まえまして、まず世界の主要国の経済政策の調整、そういう問題が基本的に浮かび上がり、それからその政策調整の上に立って、どういう部分的な通貨調整的な仕事ができるか。
この経験を生かして常時使うという意味ではなくして、どういうふうにしてこのフローティングシステムの中に政策調整という要素を織り込んでこれを効果的に必要なときに行うか、その必要なときの判定とか実行する方法とか、そういう問題が議論される問題に登場してきつつある、そう思っておるわけであります。
東京サミットにおきましても、昨年のG5の効果がかなり顕著に出てきております折から、いわゆる野放しのフローティングシステムというものに対して別の何かもう少しいいものがあり得もかというような面からいろいろな議論が出てくる可能性があります。現にアメリカ大統領は財務長官に対して、世界通貨会議の可能性について検討するように、そういうことも言っていると報ぜられております。
ところが、いま国内においては、この通貨をこれだけ大事にしておる政府が、対外的な問題になりますと、いまのフローティングシステムにそのままもう任しておるということは、われわれ産業人にとってはこれは重大な問題でございますし、このような状況が続く限り産業の活性化というものは期待できない、私はこういうふうに思うのであります。
○宮澤国務大臣 基本的に申しまして、政府は、先進工業国間の合意でありますところのフローティングシステムを採用いたしております。乱高下がございますときには介入をいたすこともございますけれども、基本的には市場の実勢に任せるということでありますので、したがいまして、政策といたしましてはフロートを基本にいたしておるわけであります。
そういう意味においてカナダがああいうフローティングシステムをとったのは、これは一つのやはり実験であったろうと思います。一般的に言って、あれは、まず通貨調節の前提にするためにあのフローティングシステムを採用した。これはドイツがマルク切り上げを行なったときにもやったような実験でありますが、そういう前提をもって行なった実験でございます。